機械翻訳の発達により、外国語ができなくても簡単な文章なら自分達で作れるようになりました。ですので、直接の会話は難しくても、メールならば海外の会社ともやり取りができるという人も多いのではないでしょうか。
とはいえ、友達に送るメールと違いビジネスメールとなると、ある程度はちゃんとしないといけないと思い、どうしても固くなってしまいますよね。特に日本のビジネスメールは、こういう風に書かないといけないといったような暗黙のルールがあったりしますので。
当社内でもよくあることですが、「ちょっとこのメールを英語にして~」と、日本語のメールを渡されると、必ず「お世話になっております。」から始まり、「何卒よろしくお願いいたします。」という文章になっています。経験のある方なら分かると思いますが、英語にはこういった表現が無いので、翻訳には苦労してしまいます。
英語でのメールの書き方は、ネットで検索してもらえば、たくさん出てきますので、このブログでは別のことを書いてみたいと思います。
当社には、毎日海外からメールが届きます。フリーランスの翻訳者からの問い合わせや、色々な会社からの営業メールです。そういった海外から英語で問い合わせてくる人たちが多く使う表現をご紹介したいと思います。
(あくまでも参考レベルで聞いていただければと思います。)
To whom it may concernは使われていない
日本語では、送り先の名前が分からない時に、「ご担当者様」をよく使うと思います。学校では「To whom it may concern」と、習ったと思いますが、実際はどうかというと、使っている人は、ほとんど見ないです。どんな表現が多いかといいますと、「Hi there」 「Hello there」といったカジュアルなものです。当社に届く英語の営業メールで、担当者が分からない場合の98%がこの形で、残りはただの「Hi」だけだったりします。また、フリーランスの翻訳者からの問い合わせになると、「Dear Sir/Madam」が圧倒的に多いです。
さて、次はメールの中身になりますが、ここから、それぞれ書き方は自由です。自己紹介から入る人、なぜこのメールを送っているのかといった説明から入る人と様々です。
自己紹介ですと、以下のパターンのどれかになるかと思います。
・My name is ~~~
・I am ~~~
・This is ~~~
この中で、実際に送られてくる営業メールですと、「My name is ~~~」よりは、「I am ~~~」や「This is ~~~」が多いと思います。
あと、「Hi there」、「Hello there」の後に、「I hope you’re well」や「Hope you are doing well」といった挨拶文を入れる人も多いです。
メールで役立つ英語の表現
これは個人的な意見になるのですが、私(日本人)が英語メールを作成するときに、この表現役に立つな~と思う表現をいくつかご紹介します。
・Please find the attached file.
これは「ファイルを添付しています、ご確認ください。」という意味ですが、メールでのやり取りではファイルを添付することが多いので、とても使い勝手が良いかと思います。
・Feel free to ~~
お気軽に◯◯くださいといった表現です。「Feel free to ask」や「Feel free to contact」といった感じで使われています。「Please ask ~~」、「Please contact ~~」と書くよりも何か英語に慣れた感じがしますよね。
・Let us (me) know ~~
お知らせください。ご連絡ください。といった表現です。上の「Feel free ~~」と同様に、こちらもよく使われている表現だと思います。
・Thank you in advance.
前もってお礼を伝える表現です。何かをお願いするメールを書く際に、締めによく使われる表現です。
・Have a nice ~~
この表現もよく使われますが、「Have a nice day.」とか「Have a nice weekend.」と、メールの最後に入るとカッコいいですね。また、コロナ禍の状況では、「Stay safe.」も付け加えると良いかもしれません。
ちょっとカチッと書きたいときは
日本語でメールを書く時もそうですが、ちょっと難しい言葉や漢字を使うことで、「こいつできるな」という、印象を持たれます。英語のメールも中学生レベルの英語力で事足りる時もありますが、同じ表現でも言い方を変えることで、印象を変えることができます。
・want to ⇒ would like to
・thank you ⇒ appreciate
・sorry ⇒ apologize
メールのクロージングは?
メールの締めくくりの表現、「Best regards」は皆さんご存知だと思いますが、他には「All the best」、「Kind regards」などもあります。では、日本語で言う「どうぞよろしくお願いいたします。」のような締めの文章は?と言うと、「Looking forward to your response.」、「I look forward to hearing from you.」という表現が多いです。実際に海外から送られてくる営業メールの中でよく使われている表現をいくつかご紹介しました。ぜひ、皆さんも使っていただければと思います。