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日本翻訳大賞で初めて書籍物以外の翻訳物として、当社がローカライズしたゲームがノミネートされています。日本翻訳大賞についてのご説明や、ノミネートされているゲームのご紹介、ユーザーのみなさまのお声をご紹介します。

 

日本翻訳大賞とは?

https://besttranslationaward.wordpress.com/

12月1日~翌年の12月末までの13ヶ月間に発表された翻訳作品から公募を行い、最も賞讃したいものに贈られている賞。一般読者の支援を受けて運営されています。今年で9回目の開催となり、前回(第八回)の翻訳大賞受賞品は以下の通りです。

 

『詩人キム・ソヨン 一文字の辞典』キム・ソヨン氏作(CUON)

姜信子様監訳・一文字辞典翻訳委員会(李和静様、佐藤里愛様、申樹浩様、田畑智子様、永妻由香里様、邊昌世様、バーチ美和様、松原佳澄様)訳

『星の時』クラリッセ・リスペクトル氏作(河出書房新社)

福嶋伸洋様訳

 

第1回から第8回の開催まで全ての作品が書籍であり、今回当社がローカライズをしたゲームが初めて、書籍以外の翻訳物としてノミネートされております。

 

 

ノミネートされているゲーム

2019年10月に発売され、ストーリーが深すぎて話題を読んだ傑作RPG。ゲームをプレイするというよりは、小説を読んでいるような文脈が用いられており、さらにはストーリー分岐システムのため、日本語にローカライズすることは不可能と言われていました。

 

『ディスコ エリジウム ザ ファイナル カット』

https://discoelysium.com/buy-now

©2022 ZA/UM. Disco Elysium: The Final Cut and ZA/UM logos are trademarks of ZA/UM. All Rights Reserved.

プラットフォーム:Nintendo Switch™ / PlayStation®4 / PlayStation®5 / Steam®
発売日:2022年8月25日(日本国内CS版)
プレイヤー人数:1人

 

『ディスコエリジウム』のローカライズ

原作はエストニアの小説家”Robert Kurvitz”氏によって執筆された小説であり、本作ゲームのワード数も100万ワード超え。超大作小説並みのボリュームでしたが約10ヶ月で対応することができました。内容についても歴史・政治・思想・哲学的用語や、CEROの関係上翻訳の難しいワードが多用されていましたが、括弧書きで“訳注”を加え、伏字を交えて記述したり、原語が持つニュアンスを可能な限り正確に伝えるための日本語化を徹底しました。

©2022 ZA/UM. Disco Elysium: The Final Cut and ZA/UM logos are trademarks of ZA/UM. All Rights Reserved.

 

ユーザー様から頂いているご好評の声

本作は小説を嗜むユーザーさまが多くプレイしていることもあり、ゲーム専門ローカライズ会社の当社としましても挑戦的なタイトルであったため、リリース後はユーザーさまが受け入れて頂けるか不安でした。しかし、そんな不安もよそにリリースから半年以上経った今も、Twitter上で翻訳についてご好評の投稿を頂いております。

 

 

実は翻訳作業だけじゃない

今回ご好評頂けたのは、翻訳作業後に『LQA』も実施させて頂いたこともつながりました。

 

「状況や背景に沿ったテキストであるか?」「誤字脱字やスペルミスはないか?」「自然な表現であるか?」などローカライズの品質を保証するものや、改行処理やアイコンの見栄えなど、見た目の可読性などもチェックしています。

 

以前、LQAについて詳しく言及したブログはこちらです。

 

大手メディア様からも称賛頂きました

翻訳・LQA作業ともに膨大なテキストが故に、様々な紆余曲折もありましたが、『ディスコエリジウム』リリース時には、日本の大手メディア様からもローカライズについて称賛頂けました。以下にいくつか記事を引用させて頂きます。

 

インターネット上のランダムな文章―― はっきり言って、「ハリー・ポッター」シリーズ七部作とおなじだけの量をもつ文章を、たったの一年で訳出するなど、人間業ではない。そしてそのテキストが直線的なものではなく、複数の筋が平行して進んでいく本作のようなものとなると、その難度は何倍にも膨れ上がる。

– https://jp.ign.com/disco-elysium-the-final-cut/62786/review/ – IGN Japanさま

 

全体的な翻訳はとても良好で、しかも親切心が効いているのがうれしいところ。海外特有のスラングやジョークの言い回し、英語以外の単語などわかりづらい点に対して、“訳注”として解説を入れてくれています。
– https://www.famitsu.com/news/202208/11271514.html – ファミ通さま

 

日本語ローカライズを行う場合、もとのニュアンスを噛み砕いた分かりやすい言い回しに意訳する方針もあり得ると思うのだが、本作は括弧書きで“訳注”を加えている箇所も散見されるなど、原語が持つニュアンスを可能な限り正確に伝えるための日本語化が徹底されている。結果としてなかなか硬質なテキストになっており、文章量に加え、この点でも翻訳小説などの文体を読み慣れていない人は、咀嚼するのにそれなりに骨が折れるかもしれない。しかし、作品世界で生きる人々が感じている微妙で複雑なニュアンスの感情さえも捉えようと言葉を尽されたテキストは、読めば読むほどに、この世界が現実に存在するかのような立体感をともなってプレイヤーの脳内に組み上がっていく。

– https://www.gamer.ne.jp/news/202208250091/  – Gamerさま

 

 

そんな当社がローカライズをさせて頂いた『ディスコエリジウム』の翻訳大賞についての動向ですが、2023年1月24日現在は読者推薦の公募期間中となります。募集期間は、2023年1月15 日(日)から1月31日(火)24時まで。ぜひ、今後の続報をご注目頂けると幸いです!